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2024-02

3月もすでに中旬に差し掛かっていますが、今日は2月を振り返ります。

といっても、2月は本当に(僕個人に限定して言えば)穏やかな月でした。

読みたい本を読み、奥さんと映画を見て、たまに銭湯に行き、あとはよく食べて(健康診断では無事に最高体重を記録)、そしてよく寝た月でした。

ちょっと残念だった、というかミスしたなーって話だと、ずいぶん前から自宅のデスクに放置していたポジフィルムを現像に出したんです。

数日経って受け取りに行くと気まずそうな店員さん。

なんと、フィルムが未露出(使用前)だったので無駄になってしまいました。

もったいない。

特に何も抗わずに諦めて捨ててしまったけど、あのロールには使い道があったのでしょうか。

写真のことは相変わらず全然わかってないですね。

池田彩乃さんの「観光記」を読みました。(きっとあなたも読むべき!)

言葉は最寄駅みたいなものだな、と思います。

ピンポイントな目的地からはいつも徒歩数分ずれていて、ずっともどかしい。

でも遠方に住むあなたに、わざわざ歩いてきてもらうわけにもいかないから、できるだけ言葉を尽くす。

言葉の焦ったさは一度意識し始めると、寝る前のベロの位置と同じようにいつまでも眠れない。

でも、言葉に救われることも確かにあるでしょう。

忘れた言葉でできたからだ。文字の電車の中、揺れる車両は定刻通りに駅に着く。

ZZZ...

あらためて。京都、本当に良い街。

道がまっすぐで、標識が多くて、建物が低い(空が広い)。

立派な日本家屋の前に鉢が3つ4つ並べられて、そこに赤い花が咲いている。

その前を尻尾の短い猫がそそくさと歩いていく。

どこかから珈琲の匂いがして、お寺から定時の鐘が鳴る。

示し合わせたようにお腹も鳴る。

嗚呼、寒い、静かな雪が降る。

予測不可能な毎日の中で、少しでも予測可能なことを増やす。13年。

2024-01

年末から時々出る鼻血。鼻の粘膜が身体を代表して赤信号を発信している。

酒のせいで眠れない。ぼんやりとした意識の方向へ、文章を進める。

冥丁の音楽を聴いて過ごしていたら、年を越していた。

「婦人」と「廣島」って曲が好きでね。

あとは、散歩中。

jinmenusagiの「東京人」というアルバムをずっとリピートしている。

「Anata Watashi」を爆音で聴いて全部がちょうどどうでも良くなって、また振り出しに戻る。

彼はラップはもちろん、トラックも自分で作っている。

YouTubeで部屋中に広がる機材を「みんな興味ないでしょ」みたいな感じで紹介していた。

たとえ自分が倒れそうなときでも、声のボリュームはいつも通りでありたい。

誠実であるということは雨の日も晴れの日も変わらずに大切だ。

30歳になったことに一番自分がついていけてない。

数字なんて関係ないと口では言いつつ、無意識に頭が年齢のことを気にしている。

ゴールが近づく喜びとスタートが遠のいていく淋しさ。記憶のテープ。

積読していた本が埃をかぶっている。

じゃがりこはたまに食べると美味い。

ラバー素材の歯ブラシで歯を磨くのが楽しい。

家の洗面鏡の汚れが気になる。

自分が自分の撮る写真が好きという事実がちょっと面白くて、ちょっと怖い。

荒木経惟鬼海弘雄の対談を読む。

「写真は現代アートなんかじゃねえんだ」ってフレーズ。

大切な人の誕生日をFacebookの通知で思い出すような生活。

プレゼントでもらったフィルムを装填して、久しぶりに近所を散歩する。

あの坂を登った先、知らない公園で小さな祭りが開かれていた。

アメコミヒーローのパーカーを着た子供。

誰も口には出さないが、心の中で新年を祝っている、日曜日の昼。

また大きな地震が来た。

やっぱりというか、ここに現実味がなく、そんな自分が情けなく恥ずかしく、ネット募金だけして気を休める。

見ず知らずの誰かを思うことは難しい。

テレビで笑っている人が(今は)嫌い。

これからの人生において大切な選択をいくつも迫られる月だった。

迫られる、ってのは違うか。そろそろ直視しないとなという諦観。

内政的な自信と、対外的な自信(オーラ、が何かわかっていないが、まあそんな感じ)についてずっと考えている。

自己セラピーの積み重ねで、この壁は越えられるのか。

てか、別に超えなくてもこのままの生活で良くね?みたいな気持ちもやっぱある。

誰かを待っている。その誰かが自分だともう気がついてしまった。

無限だった選択肢は、ちょっと手札の枚数を減らしてはいるが依然、数えきれない。

あの娘が乗った快速電車。

見送る自分を、監視カメラがじっと見ている。

その背中がちょっと心配で、草木に水をやるように、自分に新しい香水を買ってあげた。