高校の頃、もっとも苦手だった教科が「古典」だった。
苦手というよりは「やる気」の問題が大きかったのだと思う。
21世紀になって、会話はおろか意思疎通はスタンプ一つで済ますことができる時代で、一体なぜ古語などを一から覚えて試験されなければならないのかと。
少し、詭弁な気もするが誰もが一度はこのようなことを思ったことがあると思う。
かと言って、二十歳を過ぎて古典の知識一つも話せない理系男子など洒落てないにもほどがある。
そう思えた。
ということで、早速本屋に足を運びこれを手に取った。
かの瀬戸内寂聴さんの訳を購入するつもりだったが、最近出た林望先生のこちらの訳も評価が高く値段もリーズナブルだった。
全10巻刊行されているとのことで、気がつくと小説の同じ行を何度も読んでしまうような自分にとってはずいぶんと長い旅になりそうである。
第1巻は、「桐壺」「帚木」「空蟬」「夕顔」「若紫」の5帖が収録されている。
細かな感想については読破後にまた述べるとする。
(ちなみにこれを執筆している最中は、「夕顔」の半ばまで読み終わっている。)
話は変わるが「古典」といえば、まず先に「百人一首」を思い出される人もいるだろう。
これまた私はかるたは「上毛かるた」以外はてんでダメなのだが、一昨年だったかに放送されたアニメ「うた恋い。」を見て、少し興味を持った。
原作の漫画のリンクを載せておく。
というのも、私はそのアニメを見て「面白い!」と思い、全4冊(別冊を含めるともっと)の漫画をまとめて購入した経緯があるからだ。
漫画のサブタイトルにもある通り、これは百人一首の"超訳"であり正確な史実に基づいて描かれてはいないものの、素人の私にも興味が持てる程、和歌の時代背景や人物像が面白おかしく描かれている。
キャラクターデザインからしてそのぶっ飛びようが見て取れるだろう。
も、うた恋いでは…
こんな描かれようである。
どうだろう、少し興味を持っていただけただろうか。
タイトルに「読書の秋。」と銘打ったが、積読が溜まる一方な自分は今年は散財せず源氏物語をじっくり読み進めていこうと思っている。
9月も半ばに入り、夜が次第に長くなっていく。