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"写真と絵画「柴田敏雄と鈴木理策」"へ

連日、目を疑うような数字が並ぶ天気予報を眺めながら「今週末はどこか涼しいところで過ごそう」と心に決めていた。

その矢先、TLで好きな写真家「鈴木理策」さんの名前を見かけた。

何やら東京のアーティゾン美術館というところで展覧会をやっているらしい。

わざわざ暑い日に電車で1時間かけて出かけるなんてそれこそ天気予報を見ろ、という話だがまあ良質な生活の息抜きというのは得てして(仮にそんなものがあるならば、だが)合理的な選択の先にはない。

石橋財団の所蔵する代表的な抽象絵画コレクションと二人の写真家の渾身の作品が一堂に会した今回の企画展示は、セザンヌを筆頭とする名だたる抽象画家たちの視点を写真という別のメディアを通すことでよりリッチな解像度で追体験するような、挑戦的なアプローチの企画になっている。

絵画と写真、2つのメディア。異なる文脈が持つそれぞれの「リアル」。

柴田敏雄さんの写真は基本的にはパンフォーカスのものが多い。一枚一枚がニュートラルで、自己の存在を極端に消し去り、あくまでそこには対象とフィルムとをつなぐ光のみがあると言いたげな作品が多く、言葉に尽くせない強度があった。

簡単な共感を拒絶するような潜在的な怖さもあった。

しかし、それこそ自分がストリートフォトに見ている醍醐味そのものだとも感じた。

インフラストラクチャーが被写体として多く選択されているのも、個人的な性癖(本来の意味)に刺さった。

一方の鈴木理策さんの写真は浅い被写界深度で空間を断片的に切り取る。

余計な計画性を持たない、偶発的なショットの数々が並ぶことで、撮影の前後の時間の流れや、気温や湿度といった環境そのものを雄弁に語る。

セザンヌクールベの絵画にも目を奪われていると、あっという間に2時間半。

夜の飲み会までの時間ギリギリで退散。

ボリューミーなカタログが3000円だったのでいつものように気に入った作品のポストカードと合わせて購入。

思いつきで出向いた展覧会だったが、自分を奮い立たせてくれる熱量があった。

(もちろん、館内は涼しかった。)

今回、一番グッときた一枚。柴田敏雄。隅から隅。20分は目が離せなかった。

5月。

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五月は何とか見繕った土曜日の半日を使って、写真と撮りに出かけた。

この日、初めてブルーライン弘明寺駅を降りた。

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実は今の家とギリギリまで候補検討した物件が最寄り弘明寺駅のアパートだった。

もしかしたら住んでいたかもしれない土地というロマン。

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商店街を抜けて住宅街へ。このあたりはどっちに歩いても坂。

茹だるような暑さ。

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方向感覚だけは生まれつき優れているので、そうだろうという方向にのんびり歩くこと2時間。

気がつけば一昨年まで住んでいた黄金町周辺にたどり着いていた。

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どうなっているだろうと前の住居を見に行くとベランダに知らない布団が干されていて、ああ、ここにも新しい生活が流れているんだとかそういうことを感じた。

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不思議なもので、あの頃よく通っていた蕎麦屋より、外国人しか働いていない近所のセブンイレブンの方がはるかに懐かしく思えた。

すぐそばの、雨の日も本を外に出しっぱの、寡黙な親父がやっている古本屋は潰れているんだか休んでいるんだか、シャッターは降りたまま。

有隣堂の本店に入って、たまたま平積みされていた朝永振一郎の随筆集を買って、東海道線にのって帰った。

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