「安易にBillie Eilishを崇拝しないために、今日も腹に力入れて過ごしてる。」
TLに流れてきたこのフレーズが妙に面白くて、そして心に刺さった。
久しぶりにTLに姿を現した九年来の友人だった。
九年前、僕らはブログ仲間(と言えばいいのだろうか)だった。
当時僕は高二で、彼女は中三(いや、高一だったかもしれない)だった。
お互い日々のなんでもないブログにコメントしあって、連携するチャットサービスでときたま雑談をする中だった。
あるとき僕と彼女はエレファントカシマシのアルバムで何が一番好きか議論した。
僕らは音楽が好きだった。
僕は「ココロに花を」、彼女は「生活」を選んだ。
聞く人が聞けばこの時点で失笑かもしれない。
「生活」はエレカシのアルバムの中でも笑ってしまうほど暗黒期の作品であり、エピックのころの名盤だ。
一方の「ココロに花を」はそんな卑屈なほど内向的だったエレカシが外界に踏み出す一歩となった、言ってしまえば所謂今のエレカシらしさが存分に感じられる聴きやすいアルバムだ。ポニーキャニオン一発目のものだ。
当時の僕としては「生活」はただただ血生臭くて怖いアルバムだった。 でも社会人になった今、間違いなく一番聴いているアルバムは「生活」だったりする。
7曲しかないのに、まるでフルアルバムを聞いているみたいな重量感だ。(実際1曲が5,6分ある。)
そんなどうでもいいことを思い出した。
「あの頃のことを覚えてる?」とメンションする代わりに、僕は彼女のツイートにいいねを押した。
ところで僕はBillie Eilish好きだとか、
全部通じてくれればいいのだけれど。
町に出、笑い、凡人 ああここに有り 凡人-散歩き- - エレファントカシマシ