なぜ今、フィルムカメラ?
母方のじいさんが亡くなって、遺品?としてごろごろとフィルムカメラが出てきたのがきっかけです。
じいさんは特に写真に対して深い造詣があった様には(少なくとも自分の知る限りでは)ありませんでしたが、何かと収集癖があった人なのでコレクション感覚で古いフィルムカメラを集めていたのかもしれません。
僕自身、フィルムカメラという前時代なアイテムにどこか心惹かれるものがあったので、そのコレクションの中から(スペック的なことは何もわからないので)直感で選んで、OLYMPUS XA2を譲り受けました。
正直にいうと最初フィルムの装填に失敗してから半年ほど部屋の隅に放置していたのですが、コロナで可処分時間が増えたこと、もともと散歩が趣味だったことが重なって重い腰を上げて再挑戦してみたところ、ズルズルと沼にハマっていったのです。
※以下のフィルムカメラの沼にハマって3ヶ月ばかりの人が書いています。機能面や技術面などは参考になりませんのでご注意ください。
所持カメラについて
※入手順です。
※作例をいくつか載せています。全て撮って出し(未レタッチ)です。
● OLYMPUS XA2
そんなわけで手に入れたOLYMPUS XA2。カメラで初めてグッドデザイン賞獲った奴だけあって手に持ったなじみ感やポケットへの収まり具合は素晴らしいんだけど、素人が故にこの独特なフェザータッチなシャッターボタンが…。どうせレトロなフィルムカメラ使うなら「カシャン!」って鳴らしたい。 pic.twitter.com/Awg49dXZz5
— ayato (@dn0t_) 2020年8月24日
軽くて小さくてとにかく手に馴染見ます。
ツイートにも書きましたが、これはカメラで初めてグッドデザイン賞を取ったものらしいです。
シャッターを押した感覚が独特です。良く言えば軽やか、悪く言えば安っぽい。
とは言え、ユーザ体験として劣るかと言えばそういう訳でもないです。
僕のものは外付けのストロボはついていません。
露出不足だとシャッターブレーキみたいなものがかかるのか、
なんの信号もなく押せなかったりするので、それはちょっとストレスが溜まります。
焦点距離はこの手のカメラに多い3段階のゾーンフォーカス、まあストリートスナップには十分でしょう。
他のカメラを買ったせいもあり、最近持ち出していないので、久しぶりに使いたいですね。
● PENTAX ME
my new gear... pic.twitter.com/MoiF0RphRh
— ayato (@dn0t_) 2020年9月14日
もともとはシンプルなデザインで超小型なフルマニュアル機PENTAX MXを狙っていたのですが、
ヤフオクでレンズ付きで格安だったのでこちらのPENTAX MEを購入しました。
MXが発売された翌年?とかに発売されたカメラです。
届いたレンズは曇りがひどくてだいぶ辛かったので、レンズだけe-bayで別途購入しました。
これがHelios 44-2というオールドレンズで、ぐるぐるボケが特徴的で結構この界隈では人気のあるレンズです。個人的にオススメ。
結果的に最初に手を出したフィルムの一眼レフがこれで良かったと思います。
というのも、MEはMXと似た設計でありながら絞り優先AEだけに機能を絞っているので、小型化を追求したMXよりもさらに小さくて軽いのです。
F値を決めて被写体にピントを合わせればあとはSSは本体が勝手に決めてくれます。
まあ、こんなの今の時代のデジタルならどれも当たり前の機能ですけどね。
● RICOH AUTO HALF
α7C買いました!!!!! pic.twitter.com/0SOyLLz5wr
— ayato (@dn0t_) 2020年9月22日
α7Cの 1/50 くらいの値段で買いました。
さて、PENTAX MEを手に入れてから加速度的にフィルムの消費が進んで行きました。
さすがにこのペースだとお財布がまずいと思い、目に止まったのがハーフサイズカメラ。
35mmフィルムの半分を使って撮影するので、24枚撮りフィルムならだいたい50枚くらい撮影できるので家計に優しい!(要審議)
ハーフサイズカメラの有名どころだとOLYMPUS PENシリーズが一番に名前が上がると思います。
実際このRICOH AUTO HALFかOLYMPUS PENかで迷ったのですが、AUTO HALFの、この前衛的?なフォルムとゼンマイ式のフィルム巻き上げ方式が僕の好奇心に刺さり、こちらを購入しました。
カメラを持ち歩いているというより、そういうおもちゃを持っているような感覚に近いです。(結果的にこの子が僕の広角レンズデビュー戦となりました。)
● PENTAX SP
my new gear... pic.twitter.com/Abf8lGUmwo
— ayato (@dn0t_) 2020年10月27日
紹介されて参加したカメスズ主催のフォトウォークイベントがきっかけで購入しました。
(僕の被写体の2割は水面です。)
当時のPENTAXについて調べると、ビートルズのメンバーが愛用していたとの情報がけっこう出てきます。
つくづくAEは便利だな、という気持ちになる一方で、「もっと不確実性や偶発性に左右されたい」という、現代っ子ならではのわがままをふつふつと感じ、PENTAX SPを格安でGET。
被写体に合わせた露出の調整が大切です。
僕が購入したSPは露出計が壊れていたので、オススメしてもらったこちらの露出計アプリを使っています。
シンプルなUIと簡単操作で、重宝しています。
以上が現在(2020.11 時点)で所持しているフィルムカメラです。
ここまでいくつか作例を交えて紹介してきましたが、正直なところフィルムカメラで撮る作品は、カメラ本体の特性以上にレンズとフィルムに影響される部分のほうが圧倒的に多いと感じており、要はどれを使っても変わらない、結局は自分の感性(触っていて楽しいとか好きなカメラマンが使っているとか、そういう部分)で選ぶのが良さそうです。
(これがデジタルだとそうは行かないでしょう。)
ちなみに詳しく書きませんが、その重要なファクターとなるレンズについては以下を使っています。
- Super Takumar 135mm
- Super Takumar 55mm
- Helios 44-2
(そう、まだこれだけしかもってない…)
画角について
これまで写真を趣味にする人らが「レンズキットの次はズームじゃなくて単焦点を買え」的なことを言うのをたびたび耳にしてきました。
僕はそれを、てっきり初心者はボケ感を味わおう、くらいのニュアンスにしか思っていなく、それであればそこまでボケに魅力を感じていない僕は別にどれでも良いのかなと思っていました。
しかし、ある程度単焦点レンズを触ってみて思ったのは、むしろ大事なのは焦点距離ごとの特徴を覚えるということなのかもしれません。以下は僕がぼんやりと思っている、基本的な焦点距離ごとの印象です。
135mm ... 「はっきりと被写体を認識して注視している」距離感。ポートフォリオに向いている中望遠距離ですが、僕はポートレートは撮らないので、それよりもむしろストリートの素材を使ったミニマムフォトに向いている焦点距離だと思っています。(135mm以上は今の感覚では天体を撮影する場合や、壮大な風景写真といった用途に向いていそう。ポートレートで135mm以上は被写体とのコミュニケーションが難しいってイルコ・アレキサンドロフが動画で言ってました。)
50mm ... 「漠然と被写体を見ている」距離感。様々な単焦点レンズを調べていて一番よく見る焦点距離がこの辺りです。僕が一番使っているレンズがこれ。個人的にストリートスナップにはあまり向かないかな。建造物の一部や動植物など「これを撮ろう」という意思がないと面白くないです。
35mm ... 「被写体があって、それをその周りの環境含めて撮影する」距離感。「撮って笑って旅をして」でこんちゃんが「恋人距離」と呼んでいたのがこの35mm。飲食店に行ってテーブルのはす向かいの相手をとるのにぴったりの距離だと思う。
28mm ...「特定の被写体というより、その場の空気を伝える」距離感。iPhone Xとかがこのくらい?「なんかここからの景色いいな」みたいなストリートスナップには向いているかもしれない。感性が試されている気持ち。これより広角はまだ体験していないです。
なんかそれっぽい講釈を垂れてますが、所詮は初めて3ヶ月の素人の戯言ですので…。
Twitterで見たこちらの動画がわかりやすいです。(そして、上で言っていることもそこまで大外れではないことがこれを見て確信を持てました。)
ミニマルフォトについて
自分で写真を撮るようになって改めて僕は「ミニマルフォト」と呼ばれる写真が好きなんだなあと感じました。
詳しくは嵐田大志さんの以下の記事が非常に参考になります。
僕はTwitterなどでよくお見かけするAkine Cocoさんがインスタにあげているミニマムフォトのシリーズが特に好きです。Let's follow!!
www.instagram.com
フォトウォークに行ったときも、ほとんどミニマルフォトを狙って撮影していました。
人生初のフォトウォークでした。写真の技術以前に参加者の皆さんの体力とコミュ力に圧倒されました…。整備済みのPENTAX SPをお安く入手することができたのでこれからさらにがんばります。 #film pic.twitter.com/6BZezeXqVx
— ayato (@dn0t_) 2020年10月24日
余談ですが、人生初のフォトウォークのあれこれ話は自分のPodcastで長々と話しているので、よければこちらも是非。
ミスショットについて
フィルムカメラは、少なくともデジタルに比べてその取り扱いが難しいです。特にフィルムの1枚目は感光しやすいです。でも、逆にこれが楽しい!みたいなところがあります。
フィルムについて
始めた時代が悪かったのか今の時代フィルムは高いです。フィルムカメラ本体がやすく入手できるがゆえに、余計にインパクトがあります。
フィルム1つが500~1000円、それを現像+データ化するのに1500~円。
え、えぐい...。
おそらく流通しているフィルムの中で一番安価で手に入るのが業務用100(400 ~ 500円)だと思うのですが、これもどうやら生産終了が発表されたようです。
幸運なことにフィルムカメラを趣味で始めたことを伝えたら、実家から「フィルム送ってやるよ」と言って業務用100が箱で送られてきたのですが、それも1ヶ月も経たずに使い切ってしまいました...。
FUJIFILM フジフイルム 業務用フィルム ISO100 24枚 (10本セット)
- メディア: エレクトロニクス
次によく使っているのはKodakのGOLD 200 or ULTRAMAX 200です。
Kodak カラーネガフィルム GOLD 200 35mm 24枚撮 3本セット 6033971
- メディア: エレクトロニクス
Kodak カラーネガフィルム ULTRAMAX 400 35mm 24枚撮 3本セット 6034052
- メディア: エレクトロニクス
カメスズの店頭にある500円ガチャが好きでよくそれを回しているのですが、この間初めてACROS Ⅱが出ました。
FUJIFILM 黒白フィルム ネオパン100 ACROS Ⅱ135サイズ 36枚撮 1本
- 発売日: 2019/11/22
- メディア: Camera
これがファースト・モノクロフィルムです。
最後のはYouTubeで見た金村修さんの作品みたいなの撮れるかな?と思って撮れなかったやつです。ダメですね、もっとカリカリに絞らないと。
(それにしても、プラウベルマキナかっけえ~。)
フィルムは海外の通販サイトでまとめて買うとだいぶ安くなるらしいです。
詳しくはこちら。
写真に関する情報源について
ここからは写真を趣味にしてから見始めたサイトやYouTuberを紹介します。
● YouTuber部門
▷Hiron
フィルムを初めて半月とか経って、案の定新しいカメラが欲しくなったときにまず候補に上がったのがPENTAX MXでした。その名前でYouTube検索したときに見つけたのがHironさんの動画。これからフィルムカメラを始める人には1番にオススメしたいチャンネルの1つです。あとで書きますが、Overland25というオールドレンズやフィルムカメラに特化したブログサイトもよく参考にさせていただいています。
▷平岡 雄太 / DRESS CODE.
特に説明不要かと。平岡さんはガジェット(特にApple商品)系YouTuberの一人?として前からチャンネル登録しており、カメラの造詣も深いことは知っていましたが、フィルムカメラも同様に知識が豊富なようです。ついこの間トラベルフォトグラファーもろんのんさんとコラボ動画とかあげてらっしゃしましたね。
▷鈴木心
プロの写真家ってこんなこと考えながら仕事してるのかー、というのがよくわかるチャンネル。鈴木さんのひととなりも見ていて面白いし、個人的には同業の小林大輔さんが出てくる「小林大輔の写真は機材だよ、全員集合!」のシリーズが好きです。サブチャンネルの写真集紹介コーナーもオススメ。(最近一番見ているチャンネルです。)
▷中年オタッキー
普段は運送業をされているんでしょうか?いつもトラックの運転席と思われるところで動画を撮られています。ジャンクカメラをヤフオクでまとめ買い->リペアしたりしていていつも動画が楽しそうです。視聴者作品投稿のコーナーもあって面白いです。
▷Tomoo Ichigami
僕が次に狙っている「CONTAX G2」か「Nikon F3」だったかをYouTubeで検索していて見つけました。ゆったりとした喋り方とスナップ写真の作品紹介が楽しみでいつも拝見しています。チャンネルを通して 旅行 / 商品レビュー / 編集ソフトのチュートリアル動画のバランスが良いです。視聴者の窓口が広そう。
▷岩崎貴俊 / Takatoshi Iwasaki
実はデジタルで次に購入を視野に入れているFUJI FILMのX-H1のことを調べていたら見つけました。本職はドラマーのようです。とにかく、ご夫婦の空気感が好きです。Cinematic Vlogもおしゃれでかっこいいです。(この間、大川優介さんのYouTubeで動画紹介されてましたね。)
▷写真大学University of Photography
記憶カメラさんの記事を読んで知りました。市橋織江さんのインタビューがとても良いです。
こちらも技術に関するどうこうというより写真家や写真を生業とする人々の生き方や考え方を知るという意味で参考になります。
YouTubeで久しぶりに新着動画通知をONにしたチャンネルです。
● サイト部門
あとは普通にヒーコとかNICO STOPとかCURBONとか。
● 書籍部門
- 作者:市橋織江
- 発売日: 2011/04/25
- メディア: ペーパーバック
- 作者:市橋 織江
- 発売日: 2009/03/27
- メディア: 大型本
- 作者:ホンマ タカシ
- 発売日: 2009/05/01
- メディア: 単行本
次に欲しいカメラについて
<Nikon F3>
これは僕が密かに憧れているカメラマンがInstagramのストーリーズで使っていると言っていたカメラ。(正直これ買ってもう沼から上がりたい。)
<CONTAX G2>
デザイン、ダサカッコよくない?もうそれだけ。ツァイスのレンズを使うための35mm判カメラとしては決定版らしいです。同じブランドのCONTAX T2も人気なようですがどうせならレンズ変えて遊びたいですよね。
<PENTAX MX>
何度も言うようにMXを買おうとして結局MEを買って、結果後悔はしてないけどやっぱり気になっちゃいますね~。フォトウォークに参加した際に参加者の方が持っていて「こいつは非常にタフで使い勝手が良くて優等生ですよ」と溺愛していたのを見たので、なおさら。
<現場監督>
こいつはもう名前がいい。名前以外はよくわかってないんですが、頑丈でブレに強いらしい。ただ、材質的に良い状態で中古で出回っているのを探すのは難しそう、かな。
とりあえず、上の4つ。中判や二眼はまだ手を出さない、冷静な私。レンズはまあ、そこそこに。
今後の野望について
参考にしている〜のところで紹介しなかったけど安井達郎さんのVlogを知って、どハマりして、人生で初めて「Vlogって楽しそうだなあ」と思えたので来年はZV-1かDJI Pocket2かX-S10あたりを買ってフィルムカメラと一緒に旅行とかいってVlog撮る予定です。
(もちろん、コロナの様子も見ながらね。)
では、また。