この投稿はProcessing Advent Calender 2022の12/11分の投稿です。
昨年のAdvent Calenderでは当時、今ほど世間で注目されていなかったGAN(敵対性生成ネットワーク)を勉強し、僕の好きな国内のアーティストの方々に協力してもらい、記事を書きました。
あのときの最終出力の出来はお世辞にもクールな結果とは言えませんでしたが、振り返ってみると今年の流行をだいぶ先取っていた気がします。
今年は夏ごろからMidjourneyやStable Diffusionの名前をよく見るようになりました。
あいにく私は、ラーメンを上手に食べられない二次元アイドルにも興味はないし、自分の描く漫画の背景を効率化しようと企んでいもないので、しばらく静観していました。
秋になって、たまたま、仕事で最近の画像生成AIについて調べる必要が出てきたのでググっていると"Outpainting"という機能を知りました。
これは入力された画像にいくつかキーワードを与えてやると、その画像の外側をAIが推論していくつかパターンを生成してくれるというものです。
これを見たときにぱっと思いついたのが、自分が普段取り組んでいるp5.jsの作品を素材として読み込ませたらAIは一体どんなふうに解釈するだろうか、ということでした。
今年は久しぶりに #週刊p5js を復活したのもあって素材はいくらでもあります。
ということで、結果は最初に見てもらった通りです。
元となったp5.js作品のリンクを載せておきます。
このままGANの技術が進歩していったらジェネラティブアートの価値はどこに宿るのか、つまり、Processing/p5jsのコードに価値があるのか、その出力に価値があるのか、という以前からの疑問に対する自分なりのアプローチが去年のAdvent Calender記事のテーマでした。
それに対し、今年の僕のモチベーションはかなり異なります。
ジェネラティブアート改め、数学パラメータガチャアートの楽しみ方を拡張してくれるような新しいAIの使い方、つまり、対立ではなく協業するAI技術に期待を込めて実験した次第です。
(追記)
ここまでの原稿を書き終えた翌日くらいから、TLでChatGPTの話題が出始めました。
テキスト対話型のAIも協業の可能性において注目の機能だと思います。
あなたの書いたProcessing/p5js作品の"外側"も見てみたくはありませんか?
DALL-E2のOutpaintingはユーザ登録すれば誰でも(無料クレジットの限りは)遊ぶことができます。
ぜひ、結果をシェアしてください。
※今回の取り組みをアップデートしたものをNEORTのCURATION_FREE企画に投稿しています。 また、さまざまなアーティストの作品が本企画では展示される予定です。ぜひ、現地に足を運んでみてください。