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「デザインのデザイン」を読んだ。

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原研哉著「デザインのデザイン」を読んだ。

GLSLスクールの時間までの空き時間に偶然立ち寄った日本橋丸善で買った。前から名前だけは聞いたことのあった本で、表紙のシンプルさに目を惹かれパラパラ読み飛ばしているうちにレジに並んでいた。最近は専らエッセイ集ばかりを読みふけっていたので新鮮な気持ちで読めた。

最初のデザインの歴史を読み解く部分は門外漢の自分にはやや難解であったが、適宜、線を引いたり調べたりしながら読むことでなんとか理解することができた。そういえば本に線を引いたのも久しぶりのことだった。

語り尽くされたであろう「アート」と「デザイン」の違いについてもしっくりいく説明がなされていた。前段の歴史の部分はこの説明のためにまとめられたと言っていいかもしれない。

無印良品のコンセプトを改めて説明するくだりが印象深い。

(「これがいい」ではなく「これでいい」と言う満足感を目指すという説明の後。)消費社会も個別文化も「が」で走ってきて世界の壁に突き当たっている。そう言う意味で、僕らは今日「で」の中に働いている「抑制」や「譲歩」、そして「一歩引いた理性」を評価すべきである。「で」は「が」よりも一歩高度な自由の携帯ではないだろうか。(中略)明瞭で自信に満ちた「これでいい」を実現すること、それが無印良品のヴィジョンである。

この本はタイトルからいかにも意匠を志す者らに向けられた書籍のように見受けられるが、実際はあとがきにもある通りデザインに疎い自分のような人間がデザインのその繊細さ・掴みどころの無さに触れ、実際にその言葉に耳をすます人たちとの交感のきっかけになることを目指した本であった。

久しぶりに無地良品のカレーが食べたくなったのでオンラインショップを見てみるとオンラインショップサイトのweb designはあまり洗練されていないように感じた。靴下とグリーンカレーをまとめ買いした。

デザインのデザイン

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